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タッピンネジの種類
品名 | 使用材 | 形状の特徴 | 効果 | 理由 |
---|---|---|---|---|
タッピンねじ1種(Aタイプ) | 薄鋼板(0.4~1.2mm)、ハードボード、木材 | タッピンねじの中でピッチが最も粗い。先端まで尖っている | タップ不要 小ねじと比べ緩みにくい |
フォーミングで雌ねじを形成させる。雌ねじとのはめあいに遊びがない |
タッピンねじ2種Bタイプ(特にB0) | 薄鋼板及び厚板(0.4~5mm以下)非金属、樹脂、硬質ゴム | 先端2~2.5山がテーパー ピッチは1種より小さい |
3種よりトルクが小さく使いやすい | フォーミングで雌ねじを形成させる。雌ねじとのはめあいに遊びがない |
タッピンねじ2種カット付 B1タイプ |
薄鋼板及び厚板(0.4~5mm以下)非金属、熱硬化性樹脂 | 2種タイプで先端にカット付 | B0よりトルクが軽い | 切削加工による雌ねじを形成 カット無しより雌ねじの強度は落ちる 1mm程度の板厚ではあまり効果なし |
タッピンねじ3種Cタイプ (特にC0) |
構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物、厚鋼 (1.0~16mm→6mm径) |
先端2~2.5山がテーパー ピッチは小ねじと同じ |
緩みにくく、耐震性に優れている、締め込みに大きなトルクが必要 | フォーミングで雌ねじを形成させる 雌ねじとの嵌め合いに遊びがない |
タッピンねじ3種カット付 C1タイプ |
構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物、厚鋼 (1.0~16mm→6mm径) |
3種タイプで先端にカット付 | C0よりトルクが軽い | 切削加工による雌ねじの形成(切粉がでる) カット無しより雌ねじの強度は落ちる 1mm程度の板厚ではあまり効果なし |
タップタイトS Sタイト |
鋼板0.5~5mm | ねじ部の断面が三角形、先端テーパー、小ねじと同じピッチでオーバーサイズ | ねじ込みトルクが低い、保持力がタッピンねじより高い、高い締め付け力が得られ対振性もよい、切粉が出ない、 出来た雌ねじに小ねじが使用できる。 |
3点で雌ねじ形成するので軽い ねじ込みトルクとねじばかトルクとの差が大きいので、その範囲内で強い締め付けができる オーバーサイズで雌ねじ形成するため小ねじが使える |
タップタイトB Bタイト |
鋼板0.6~3.2mm 薄鋼板、樹脂 |
ねじ部の断面が三角形、先端テーパー、タッピン2種と同じピッチ | ねじ込みトルクが低い、保持力がタッピンねじより高い、 高い締め付け力が得られ対振性も良い、切粉が出ない、Sタイプよりトルクが小さい。 |
3点で雌ねじ形成するので軽い ねじ込みトルクとねじばかトルクとの差が大きいので、その範囲内で強い締め付けができる |
タップタイトC Cタイト |
鋼板0.5~5mm | ネジ部の断面が三角形、先端テーパー、タッピン3種と同じピッチ | ねじ込みトルクが低い、保持力がタッピンねじより高い、高い締め付け力が得られ対振性もよい、切粉がでない、ナット合わせができる。 | 3点で雌ねじ形成するので軽い ねじ込みトルクとねじばかトルクとの差が大きいので、その範囲内で強い締め付けができる |
サンロック | 鋼板0.8~3.2mm | ネジ部の断面が三角形でその頂点がスパイラル状に位置する。 小ねじと同じピッチ |
タップタイトSと同じ 小ねじとの互換性あり、SUS410製 |
トルク軽減重視で保持力より作業性重視タイプ |
デルタイト2 | 鋼板0.8~5mm | ねじ先端部に3ヶ所のスプーン状の凹み、2種と同じピッチ | ねじ込みトルクが低い 保持力が高く対振性がある、 切粉が出ない |
先端部以外は丸なので、接触面が大きく保持力、対振性がよい |
デルタイト3 | 鋼板0.8~5mm | ねじ先端に3ヶ所のスプーン状の凹み、小ねじと同じピッチ、外径は僅かに大きい | ねじ込みトルクが低い 保持力が高く対振性がある。 切粉がでない 小ねじとの互換性あり |
先端部以外は丸なので、接触面が大きく保持力、対振性がよい |
エバタイト | 鋼板0.8~5mm | 先端部から3条のフルート(溝)がある。 溝の形状は一方向性でスパイラル状に伸びる、フルートが首下まで達する全フルートと途中から小ねじ状になる半フルートがある。 |
ねじ込みトルクが低い 緩みにくい、強い締め付け力、軸力が得られる。 半フルートは保持力も高い 全フルートはトルク軽減で作業性重視 切粉が出ない |
溝形状が戻し方向に対して引っかかる 小ねじ形状は接地面が広く強い締め付け力が可能 |
FTネジ | 鋼板0.6~6mm | ねじ外形が六角形 小ねじと同じピッチと径 |
ねじ込みトルクが低い 切粉が出ない |
フォーミングで雌ねじを立てる |
ダイヤスクリュー | ねじ外周に8ヶ所の溝をスパイラル状に付けた小ねじタイプと2種タイプがある。 | ねじ込みトルクが低い 切粉が出ない 保持力が大きい |
フォーミングで雌ねじを立てる | |
リップネジ | 薄鋼板0.35~0.8mm | ねじ部先端がテーパーのガイド、テラス状のねじ山 谷幅を板厚近くに設定 |
薄板でも保持力がある | 頭側に鋭角のねじ山は引き抜きに強い ねじ山が噛んだ場所以外は板が谷部に干渉して最大保持力を出す |
パーカー鋲 | 薄鋼板 | 先端ガイド リードが大きく丸みを帯びた多条ねじ |
下穴にワンタッチで叩き込める 保持力は小さい |
丸みを帯びたねじ山は引っかかりにくい |
タップタイトP Pタイト |
可塑性樹脂 | ねじ部の断面が三角形、2条ねじ、山角45度、ピッチは2種より大きい | 樹脂の焼きつきが起きない 割れが少ない |
2条ねじなのでねじ込み時の1つの接地面の摩擦が1/2 ねじ山が細身でフォーミングで押し退ける量が少ない |
以下にタッピンネジの仲間を紹介します。